はじめに
高額療養費制度とは
高額療養費制度をどのように利用するか?
自己負担限度額一覧
①高額療養費払い戻し申請
②高額療養費支払資金貸付制度/高額医療費貸付制度
①限度額適用認定証
②高額療養費受領委任払制度
治療後に払い戻しする場合
①高額療養費払い戻し申請
②高額療養費支払資金貸付制度/高額医療費貸付制度
治療前の手続きの場合
①限度額適用認定証
②高額療養費受領委任払制度
複数または長期にわたる支払いの際には
計算事例
自己負担限度額計算例
(70歳未満)
自己負担限度額計算例
(70歳以上)

よくあるご質問
HOME > 医療費の支払いかた(入院時)

Ⅰ 入院時

1.入院時の医療費について

■入院費用とその支払いかた
一般的に入院費用は、月ごとに1日~末日までにかかった医療費がとりまとめられます。これを定時請求分といい、入院患者はこれを支払います。病院によっては、定時請求分が月2回に分けられている場合もありますが、月をまたいだ計算はしません。
入院費用の支払いの方法は、各病院によって現金、銀行振込、クレジットカードなどが設定されています。

■入院時に高額の医療費がかかった場合
入院時に高額の医療費がかかった場合には、高額療養費制度を利用することで負担を軽減することができます。
支払いの前に制度の手続きをしておけば、窓口では最初から自己負担限度額のみの支払いで済みます。
または、支払い後でしたら、保険者に申請することで、自己負担限度額を超えて支払った分が支給(還付)されます。


2.入院時の高額療養費制度の利用方法

■入院時の高額療養費制度
重い疾病や長期の入院などで、医療費が高額となった場合には、通常の3割負担でも家計の大きな負担となります。これを軽減するため、入院でかかった医療費のうち制度で定められた金額(自己負担限度額)を超えた分が支給(還付)されるのが、入院時の高額療養費制度です。
入院時の高額療養費制度の利用方法には、以下の2つがあります。

(1)入院費用の支払いの前に手続しておく
事前に高額療養費制度の手続きをすることで、入院時の費用の支払いは最初から、通常の医療費の3割負担ではなく、自己負担限度額の負担で済みます。
(2)入院費用の支払いの後に手続きする
入院費用(通常の3割負担)を支払った後で、高額療養費の支給を申請します。約3ヵ月後、支払った金額から自己負担限度額を差し引いた分が支給(還付)されます。

なお、70歳以上の方の場合は、事前手続きは不要で、入院時の窓口負担は自己負担限度額までとなります。

■複数または長期にわたる支払いの際には
医療費の支払いが1件だけでは自己負担限度額に達しない場合でも、同じ月に同じ世帯(同じ保険証に名前が載っている方)で21,000円以上の支払いが2件以上あった場合、これらを合算して自己負担限度額を超えた分が支給(還付)されます。これは複数の医療機関を受診していても同様です。
これを世帯合算といいます:詳しくはこちら⇒

また、同じ世帯で高額療養費の支給を1年間(直近の12ヵ月)に3回以上受けている場合は、4回目の支払いから自己負担限度額がさらに低額となります。
これを多数該当といいます:詳しくはこちら⇒

■自己負担限度額とは
医療費が高額の場合には、所得の多寡によって自己負担する金額の限度額が法律で定められています。これが自己負担限度額です。
自己負担限度額は上位所得者、一般、低所得者の3つに区分され、それぞれの金額の算出方法が決められています(表)。

自己負担限度額一覧

70歳未満
被保険者の所得区分 自己負担限度額(1月当たり)
上位所得者(標準報酬月額53万円以上) 150,000円+(医療費-500,000円)×1%
一般(上位所得者、低所得者以外) 80,100円+(医療費-267,000円)×1%
低所得者(被保険者が市町村民税非課税等) 35,400円

70歳以上 入院を含む
被保険者の所得区分 自己負担限度額(1月当たり)
現役並み所得者(標準報酬月額28万円以上等) 80,100円+(医療費-267,000円)×1%
一般(現役並み所得者、低所得 I・II 以外) 44,400円
低所得 II(被保険者が市町村民税非課税等) 24,600円
低所得 I(地方税法の規定による市町村民税に係る所得がない) 15,000円

70歳以上 外来のみ
被保険者の所得区分 自己負担限度額(1月当たり)
現役並み所得者(標準報酬月額28万円以上等) 44,400円
一般(現役並み所得者、低所得 I・II 以外) 12,000円
低所得 II(被保険者が市町村民税非課税等) 8,000円
低所得 I(地方税法の規定による市町村民税に係る所得がない) 8,000円


3.「限度額適用認定証」で高額療養費制度を利用する仕組み

医療費が高額になることが見込まれた場合には、保険者から「限度額適用認定証」の交付を受けて病院に提出することで、窓口負担が通常の3割負担(小学校就学前は2割負担)ではなく自己負担限度額で済むという、高額医療の現物給付化が行われます。

■限度額適用認定証による高額療養費制度の利用
「限度額適用認定証」を利用した新しい高額療養費制度の特徴は、「高額医療費の現物給付化」と「自己負担限度額のみの窓口負担」です。

交付された限度額適用認定証を健康保険証とともに、入院する前に提示することで、入院費用の支払いは、定額の限度額である3割負担(小学校就学前は2割負担)ではなく、自己負担限度額を上限とした窓口負担となります。
※平成24年4月から、外来診療でも「限度額適用認定証」が活用できるようになりました。

■70歳未満の患者さんの場合
70歳未満の患者さんの場合、入院前に手続きをとっておくことにより、入院費用の定額の限度額である3割負担(小学校就学前の場合2割負担)ではなく、自己負担限度額のみの窓口負担ですませることができます。入院する際に「限度額適用認定証」を病院の窓口に提出することで、窓口負担は最初から自己負担限度額までとなります。

限度額適用認定証」を利用するこの方式は、支払い後に高額療養費が支給(還付)されるのではなく、自己負担限度額を超える費用が医療行為として現物給付化されることで、窓口負担が軽くなるという新しいシステムです。
※食事代や差額ベッド代などの、保険適用外の費用については、高額療養費制度は適用されません。
※この利用方法は平成19年4月から適用されています。


■70歳以上の患者さんの場合
70歳以上の患者さんの場合は、すでに高額医療費の現物給付化の制度が取り入れられています。手続きをしなくても、入院費用の窓口負担は、自己負担限度額を上限として請求されます。

■限度額適用認定証の交付について
限度額適用認定証の交付を受けるためには、保険者(加入する各種健康保険組合や市区町村役場の国保年金課など)に申請を行います。

国民健康保険の場合は各市区町村役場の国保年金課などで随時受け付けており、申請には国民健康保険証が必要です。

組合管掌健康保険の場合は加入する各健康保険組合へ、全国健康保険協会(以下、協会けんぽ)と船員保険の場合は全国健康保険協会の各都道府県支部へ、共済組合の場合は加入する各共済組合へ、申請して交付を受けます。