国内第Ⅱ相試験(腎細胞癌)

腎細胞癌における臨床成績

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  • 甲状腺癌

国内第Ⅱ相臨床試験

【論文名】

日本人進行性腎細胞癌患者におけるソラフェニブの有効性、安全性および薬物動態に関する第Ⅱ相試験

【抄録】

目的:
ソラフェニブ(ネクサバール®錠)は経口マルチキナーゼ阻害薬であり、腫瘍増殖および腫瘍血管新生を標的とする。本第Ⅱ相試験では日本人進行性腎細胞癌(RCC)患者におけるソラフェニブの有効性、安全性および薬物動態を評価した。
方法:
腎切除術を施行し、サイトカイン療法無効の日本人転移性RCC患者における非無作為化、オープン・ラベル試験。主要エンドポイントは奏効率とし、被験者にはソラフェニブ400mg BIDを継続投与した。
結果:
本試験では計129例(年齢中央値63歳)がITT解析の対象となった。確認された部分奏効(PR)は16例(12.4%)であったが、治験担当医の評価では19例(14.7%)であった。安定(SD)は、93例(72.1%)で報告され、103例(80.5%)で腫瘍縮小が認められた。無増悪生存期間(PFS)中央値は224日であり、生存期間(OS)の第1四分位は228日であった。最も多かった薬物関連有害事象はグレードを問わずリパーゼ上昇(56%)、手足症候群(55%)、脱毛(39%)、アミラーゼ上昇(38%)、発疹/落屑(37%)、および下痢(34%)であった。14例(10.7%)で、最も重篤なグレード5の有害事象1件(最終投与から35日後に生じた呼吸困難)を含む重篤なソラフェニブ関連有害事象が生じた。ソラフェニブ400mg BID投与RCC患者(63例)におけるトラフ濃度(Ctrough)および定常状態濃度(Csteady state)は多様な固形癌患者を対象とした日本における第Ⅰ相試験の結果と同様であった。
結論:
ソラフェニブは有望な有効性を示し、日本人転移性RCC患者における忍容性も良好であった。

【出典】

Akaza H, et al. Phase II study to investigate the efficacy, safety, and pharmacokinetics of sorafenib in Japanese patients with advanced renal cell carcinoma. Jpn J Clin Oncol 2007; 37(10):755-62.